武田信玄の隠し湯として知られていて、神乃湯、宮乃湯、沢乃湯の3か所を指す。
そしてその中でも絶対入りたいと思っていたのが、沢乃湯。
さびれ具合が歴史を感じさせ、風情もある。
というわけで、7:25松本市の自宅を外装6段のチャリで出発。
R19はほぼ平坦な道。太陽も照っているため、体力温存のためにのんびり走る。
R20に入ると山々の景色が一層近くに感じられ、いよいよサイクリングらしくなってくる。
緩やかではあるものの確実に上り坂。一番軽いギアでけっこう息切れ。
急な上り坂はなかったけど、“岡谷市入り”の標識には“標高1012 m”と書いてある。松本市が海抜600 mだから400 mものぼったことになる。すごい!
岡谷インター西あたりからは比較的急な下り坂。チャリのブレーキが不調のため、大してスピードも出せずじれったい。そして不覚にも、帰りはこの下り坂をのぼらなくてはならないということに気づいてしまう。ハァ、しんどい。でも景色はやっぱりすばらしい。
数キロ走った頃には緩やかな下り坂になっていて、R142に入ると今度は緩やかな上り坂。“宮乃湯は2 km先”という看板が見える。沢乃湯も近いはず!ペダルにも力が入る。
急な上り坂をのぼって、10:30ようやく沢乃湯へ到着。
浴室の扉を開けてみると...
すごい。写真で見た通り。床といい、側面のタイルといい赤褐色の錆がびっしり。そして赤褐色の湯!
浴槽の隣には無色透明の源泉がちょろちょろ出ていて、源泉を飲めるようにコップまで用意してある。
飲んでみると、最初にレモンのような酸味がきて、最後に強い苦味が舌に残る。何だか不思議な感じ。加熱することで赤褐色になるというのも神秘的。高校の時の化学便覧に、“金属イオンの性質”と題して加熱すると色が変わるとかどうとかっていう話が載っていたような気がする。
湯に浸かってると、常連らしきおっちゃんが話しかけてきた。聞いてみるとここの温泉の管理を手伝ってあげているらしい。源泉を薄めずに加熱のみで供給しているのは沢乃湯だけだと言っていた。
いや~、それにしてもすごい温泉だなぁ。“武田信玄の隠し湯”っていうフレーズがピッタリだと思う。
温泉でのんびりした後は、諏訪湖の畔をブラブラ。
帰り道はというと、岡谷インター西までは地獄。それ以降は天国。緩やかな下り坂なのでブレーキの心配もなくかなりのハイスピードで快走。
でも家に着くころには足がもうパンパン。特に太もも。全体的には楽しかったけど、“やっぱりロードバイクもしくはマウンテンバイクが必要だ!!”という気持ちを不動のものにしてくれるサイクリングだった。